昨今の社会情勢の大幅な変化に伴い、企業等がサイバー攻撃を受けるリスクが日々高くなっています。
サイバー攻撃による影響は、直接攻撃を受けた企業のみならず、取引業者を始めとしたサプライチェーンのほか、顧客などへと、極めて短い時間で拡大するおそれがあります。
例えば、ランサムウエア(身代金目的の不正なプログラム)によるサイバー攻撃の場合では、
・ 認知件数の半数以上が中小企業
・ 調査、復旧に5,000万円以上の費用を要した
・ システム復旧に2か月以上の期間を要した
など、多大な被害を受ける事案が確認されており、危機的な状況にあります。
よって、次のように、攻撃を受けることを前提とした十分な諸対策を講じておく必要があります。
○ ハード・ソフト両面の強化
サイバー攻撃を完全に防ぐことはできないと言われています。
そのため、サイバー攻撃は受けるものとの前提で、可能な範囲で、例えばWindows等のOSや各種ソフトウエアを最新版にするなどシステムのセキュリティ対策を充実させることに加え、怪しいメールや各種情報の取扱い方法など社員教育の充実を図り、ハードとソフトの両面での対策を講じておく必要があります。
○ バックアップの確保
サイバー攻撃を受けた場合には、復旧に向けた時間と費用が発生します。
あらかじめ、バックアップを行うシステムや体制を構築しておくことで、その軽減に繋げることが出来ます。
○ 日頃からの訓練の励行
スムーズな対応を図るためには、これら事象に対するマニュアルの整備と繰り返しの訓練を行うことが重要です。
皆様におかれましては、サイバー攻撃の危険性と組織全体での取り組みが必要であることをご理解いただき、諸対策を講じていただきたいと思います。
なお、サイバー攻撃を受けた場合には、被害が拡大しないよう、システム管理事業者への連絡はもちろんのこと、速やかに最寄りの警察署または警察本部サイバー犯罪対策係へ通報をお願いします。
【お問い合わせ先】
福井県警察本部サイバー犯罪対策室
電話 0776-22-2880